2006年05月30日
'世界初!?' 'レモンよりレモンの香りがする!?' ―― レモンマートルシフォンケーキ、デビュー!(……実はもうすぐ生後2ヶ月)
すでに多くのお客様からお求めいただいておりますが、レモンマートルという植物を使った香り高いシフォンケーキが完成しました。
商品のページではあっさりと紹介していますが、実はかなり珍しい商品なんです。数あるシフォンケーキ専門店で、扱っているのは当店だけではないかと思います。(2006年5月現在、当店調べ)
その物語は、今から遡ること1年あまり。2005年のオーガニックフェスタでの出会いに始まります。
「爽やかなレモンのような香りのするハーブを扱うお店が出てるよ」
と知らせてくれたのは、当日の販売スタッフを担当してくれていた実妹。
「葉っぱを揉むだけで、すごい香りがするの!」
内心、「何を大げさに……」と思いつつ、頭の片隅で少し気にかけたまま、最終日を迎えました。
終了時間も迫り、帰り支度を始めた頃、ブースにひとりの白人男性が訪ねてきました。
会期中に当店のシフォンケーキをお試しいただいたとのこと、少し照れくさそうにご挨拶してくださり、ご自身の商品を紹介され、サンプルを手渡してくれました。
片付け中だったその場では、本当に挨拶を交わしサンプルを受け取っただけで、ほんの一瞬の出来事でした。
それからしばらくは、恒例のイベント後のドタバタが続き、実際に試作する時間をとれずにいたのですが、とても香りが良いと聞いていたことと、白人男性の優しそうな印象が記憶に焼きついていたこととで、いただいていたサンプルでそのうち試作してみようと、忘れないように常に目の届く場所に置いておきました。
東京が紫陽花の頃だったでしょうか、北海道から一通のポストカードが届きました。彼からでした。話せるだけでも凄いと思っていましたが、日本語で自筆の挨拶状をいただいたのです。(こういうの、効きますね……笑)
というわけで、私もこんなときのために用意していた(?)ロバート・キャパのポストカード(ゲイリー・クーパーだったか、ヘミングウェイと息子だったか)で、返信しました。
その後、何度かやりとりをした末に、春までにいよいよ試作にとりかかり、3月末に完成したのがこのレモンマートルシフォンケーキです。
というわけで、デビューしたのは、出会ったちょうど1年後。そう、今年のオーガニックフェスタでした。
出店の準備に追われ、お客様へのお知らせが間に合わず少々地味なデビューではありましたが、お試しいただいた皆さまからご好評をいただいた上、実は今月の11日に発売された『Hanako』でもご紹介いただいていました。というわけで、すでにオンラインショップでも多数のご注文をいただいています。
レモンマートルは日本ではまだあまり知られていない植物ですが、その芳香から、世界的にはアロマテラピーなどに利用されているようです。当店のシフォンケーキでの利用をきっかけとした『Hanako』での紹介のほか、最近になって当店の仕入先でもあるこの植物を取り扱う業者さんがテレビでも紹介されたそうです。そんなわけで、これから少しずつ日本でも広まっていくことでしょう。
こちらをお読みくださる方には、ぜひこの植物そのもののことも知っていただければと思います。私がここで語るよりも、仕入先業者さんのサイトをぜひご覧ください。レモンマートルそのものや、環境保全への取り組みなどが紹介されています。爽やかな店長さんが、あなたをお待ちしています。
というわけで、日本ではまだあまり知られていない素材を使用したシフォンケーキを一度お試しいただければ幸いです。
●今日のサイト
2006年05月07日
名古屋から戻って早5日。(JR名古屋タカシマヤ催事「ロハスな暮らし」出店報告)
イベントの後は、毎度のことながら溜め込んだ日常業務をこなすのに数日は忙殺されてしまいます。
今回も、お届け日を制限しておいたにもかかわらず、母の日くらいまでかなりの数のご注文をいただいており(感謝!)、帰京後はシフォンケーキを焼きつつ、新たなお取引やご相談案件などの応対をさせていただく日々です。
さて、4月27日から5月2日まで出店させていただいたJR名古屋タカシマヤの催事「ロハスな暮らし」ですが、おかげさまでたくさんの名古屋のお客さまにお試しいただくことができました。
これもひとえに、事前の企画から当日の運営まで担当されたスタッフの方々や、各出店業者さんの販売をサポートしてくださる派遣やアルバイトスタッフの方々のお力添えがあってのこと、遅ればせながら心より御礼申し上げます。本当にありがとうございました。(現地でお世話になったどなたかが読んでくださると良いのですが……)
特に私などは、「ひとり事業」にもかかわらず、有名デパートさんからお声がけをいただき、無謀なほどに背伸びをして出店させていただいたわけで、周囲の皆さまのお力添えなしでは自店の運営すらままならない状況でしたので、「何とかなった」ことだけでも本当に有り難いことです。
スタッフの皆さま以外にも、会社員時代の同期が名古屋方面の友人の方々に知らせてくれていたり(ありがとう!)、それを聞きつけた友人の方が早速ご来店くださったり、以前にネットショップをご利用いただいたお客さまがわざわざご来訪くださったりと、お客さまを振り返っても、意外な出会いや再会がいくつもありました。
それから、周囲の出店者さんとも、わずかながら交流の機会をいただきました。
地元のこんがりカフェさんは、オーガニック&マクロビオティックという徹底したこだわりぶり。スウィーツなどすべてのメニューに砂糖、乳製品、卵を一切使用していないそうです。地元で無農薬栽培された苺をたっぷり乗せてあるタルトをいただきましたが、天然の甘味だけでも十分に美味しかったです。
もう一軒、地元から出店されていたのはパン工房「SONNE(ゾンネ)」さん。こちらは国内産小麦と天然酵母を使ったパンと焼き菓子がたくさん並んでいました。最終日の終了時刻も差し迫った頃、スタッフの方がわざわざご挨拶に見えて、オーガニックレーズンの入ったクラッカーをいただきました。しっかり素材の味のするパン屋さんらしい、噛むほどに味のする香ばしいクラッカーで、オーガニックレーズンの甘味がぴったりマッチしていました。
それから、お隣で販売されていたのは、おからケーキの店「そ屋」さん。東京は港区の白金にあるお店で、「スポンジ状おからケーキの製造方法」に関する特許を取得されているそうです。バブル全盛の80年代中ごろ、産業廃棄物として捨てられさえしていた「おから」に注目されたのは彗眼ですね。こちらのケーキも、しっとりしていて美味しかったです。
もう片方のお隣さんは、八ヶ岳から出店されていたパイの家「エム・ワン」さん。こちらのアップルパイのボリューム感は凄かったです。その厚みは、試食用にカットして並べてあるその断面をみて、お客さまが手を出すのを躊躇してしまうほど。というのも、18cmサイズのパイ生地の中に、4〜5個分のりんごを使っているとか。こちらも帰宅してからいただきましたが、見た目に違わず満足感がありました。
最終日のランチとしていただいたのが「ジェノエスクベーグル」さん。野菜不足に良さそうな「Spinach (ほうれん草)」と、今月の限定商品という「ショコラバナナ」をいただきました。野菜の旨味たっぷりのスープとあわせて、こちらも美味しくいただきました。
最後に、忘れてはいけないのがオーガニックワインの「マヴィ」さん。今回も、イベントの中で田村社長がオーガニックワインの講座を担当され、お客さまにお出ししていた試飲のご感想も上々の様子。いつもながら、スタッフの皆さんが生産者さんのことからその素材に製造方法、味や香りの特徴まで熱心に教えてくださるので、心から安心して求めることができます。その様子を何度も垣間見ている私なども、心からおススメしたくなるお店です。
というわけで、名古屋でご縁をいただいた皆さまに、改めて御礼申し上げます。またの機会にお訪ねしましたら、よろしくお願いいたします。